絵本紹介

2018.08.17更新

先日、保健所の1歳6ヶ月健診で、「絵本を読んであげても興味を示さないのだけれど、大丈夫でしょうか。」 という質問がありました。
お子さんの様子をよく聞いてみると、「音の出る絵本は自分から持ってきて遊んでいる。絵本を一緒に読んであげていると、まだページが終わらないうちに、次のページへと、ぱらぱらめくってしまう。」とのことでした。
個人差があると思いますが、まだ1歳6ヶ月ですとお話の内容に集中して見聞きできるお子さんは少ないと思います。むしろ、ページをめくることや、絵と一緒に繰り返されるリズミカルな言葉や音が楽しい時期でしょう。ですからストーリーを楽しむというより、絵や色、くりかえされるフレーズ、擬態語、擬声語を一緒に楽しむ絵本を選らばれるのがよいと思います。
また、そこに書いてある文字を読むのではなく、お子さんの興味に合わせて、「ねこさんいるね。かわいいね。」「 うさぎさんだね。お耳が長いうさぎさん。ぴょんぴょんぴょん。」というような言葉かけでもよいと思います。

だれかしら

だれかしら
多田ひろし作 / 文化出版局 / 630円(税込)

「トントン」「だれかしら」
いろいろな動物が、お誕生日プレゼントを持って訪ねて来てくれます。今度はだれかな。

ばいばい

ばいばい
まついのりこ作 / 偕成社 / 630円(税込)

1歳くらいで覚える「ばいばい」が、
たくさん出てきますよ。
「こんにちは。」「ばいばい。」
一緒に手を振って「ばいばい」してみませんか。

投稿者: ゆいこどもクリニック

2018.08.17更新

診察中、泣いている下のお子さんに、「大丈夫だよ」と優しく声をかけるお兄ちゃん、お姉ちゃんや、「お兄ちゃんお姉ちゃんにもシールを持って行く」と真剣にシールを選ぶ弟さん、妹さんのかわいい姿を、外来でよく目にします。
なんとも微笑ましく、兄弟っていいなと思います。もちろん、けんかもあるでしょう。そしてお母さんも、「もういいかげんにしなさい!」といいたくなることもあるでしょう。
でも、この絵本を読むと心が軽くなるかもしれません。
なぜなら、兄弟はけんかもするけれど、きっとこの絵本のぶーちゃんとおにいちゃんのように、みんな本当はお互い大好きなのよねと思えるからです(^_^)

ぶーちゃんとおにいちゃん

ぶーちゃんとおにいちゃん
       島田 ゆか作
白泉社 定価1200円+税

ぶーちゃんは おにいちゃんが だいすき。
だから いつも おにいちゃんの まねばかり。
遊びもご飯もおにいちゃんのまねをして。
あんまりぶーちゃんがしつこいので、おにいちゃんは外へ出ていってしまいます。
外で遊ぼうと、サッカーボールを思いっきりキックしたら、おかあさんの鉢植えにボールが当たってしまいました。さあ、どうしよう。おにいちゃんは、ぶーちゃんをつれて急いで家に戻ると。。。

以前にご紹介したバムとケロシリーズの作者、島田ゆかさんの作品です。
色彩豊かな絵がかわいく、細かなところにも遊び心が一杯の絵本です。

ものがたりの最後は『やっぱり ぶーちゃんは おにいちゃんが だいすき!』
で終わっていますが、私はこの後にもう一文隠されているように思います。
『やっぱり おにいちゃんも ぶーちゃんが だいすき』と。

投稿者: ゆいこどもクリニック

2018.08.17更新

私がこちらに来てから早いもので1年が経ちました。
診療はもちろんのこと、これからも「楽しく育児を!」をモットーに、様々な角度から、子育てについてお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

さて今回は、せんたくが大好きな肝っ玉かあちゃんとかみなりさまのお話です。

せんたくかあちゃん

せんたくかあちゃん
さとう わきこ さく・え 
福音館書店 定価800円+税

せんたくの大好きなかあちゃんがいました。
「きょうもいい天気だねえ。」 かあちゃんは、くるくるうでまくりをして、ぱっとカーテンをはずすと、太いうでで、たちまち洗ってしまいました。
かあちゃんは、家中のもの全てを洗い終えると、今度は、犬やネコ、そして子供たちまで、たらいにほうりこんで、ごしごしじゃぶじゃぶ。
洗い終えると、庭とむかいの森の木になわをはり、そのなわに、せんたくものをどんどんほしました。
「せんたくものをほしたあとは、ラムネを飲んだみたいにすっきりするねえ。」
ちょうど、そこへかみなりさまの雲がやってきて、
「すげえ すげえ。へそが いっぱい ほしてあるぞ。」
かみなりさまは、おへそをめがけて、ピカッ バリ バリ バリッ とおちてきました。
せんたくかあちゃんは、おへそをとりにきたかみなりさまを、たらいにほうりこみ、ごしごしじゃぶじゃぶ。あれまあ。かみなりさまはしわくちゃで、目も鼻も口もなくなってしまいました。
かあちゃんは、こどもたちに言いました。「かみなりさまの顔を描いておやり。」
出来上がった顔は。。。

せんたくかあちゃんと、おへそをとりにきたかみなりさまのユーモアあふれるお話です。
空から落ちてきたかみなりさまをも洗ってしまう、せんたくかあちゃんは、まさに肝っ玉かあちゃん。
何事にも動じないたくましさに、母の強さを感じます。
いいおとこに顔を書きかえてもらおうと集まってきた大勢のかみなりさまに、「 よしきた。まかしとき。」という、かあちゃんの最後のせりふ。
ぜひ、大きな声で言ってみませんか。
私達も、どんと構えて、何事にも動じない肝っ玉かあちゃんになれそうです。なりましょう!
でもおせんたくは、ほどほどに (*^_^*)

投稿者: ゆいこどもクリニック

2018.08.17更新

新緑の美しい爽やかな季節になりました。外で思いっきり遊ぶのにとてもよい季節です。
ご家族でお弁当を持ってピクニックも楽しいですね。お外ピクニックはもちろん楽しいですが、
今回は「家の中でのピクニックもお勧めですよ。」という絵本をご紹介します(^.^)

ティモシーとサラのピクニック

ティモシーとサラのピクニック
芭蕉みどり 作・絵
ポプラ社 定価:1,260円 税込み

朝起きると、ふたごのこねずみのティモシーとサラは、
とってもうきうきしていました。
なぜなら、今日は楽しいピクニック。
お父さんが大きなサンドイッチを作ってくれました。
お母さんが見つけておいてくれた、素敵な場所へ行きました。
小川のそばに、シートを広げ、お弁当を食べようとした時です。
ポツ! 雨が降ってきました。大きな木の下で雨宿り。
けれども、雨はどんどん強くなってきます。仕方なく、家へ帰ることになりました。
家に戻ったふたりは、がっかりです。
泣いているサラに、ティモシーが傘をさしかけ、いいました。
「ほら、テントだよ。」 「キャンプみたい。」
そこへ、お母さんが声をかけました。
「 下でピクニックのつづきをすることにしました。きてください。」
さあ、どんなピクニックになるのでしょう。。。
じゅうたんの上に、お弁当を広げます。いかだで漂流しているみたいねとお母さん。その言葉に、子供たちは、漂流ごっこしようと、大喜び。じゅうたんはいかだ。じゅうたんの外は海です。
「しっかりつかまって。海に落ちるわよ。」 お母さんが声をかけます。

子供はごっこ遊びが大好きです。お母さんごっこ、お店屋さんごっこ、幼稚園ごっこ、お医者さんごっこ。冒険ごっこ。旅行ごっこ。いろいろな人物になりきって、空想の世界で遊びます。
ごっこ遊びの時には、私達大人も、恥ずかしがらずに、なりきるのが大切です。ティモシーとサラのお父さん、お母さんのように、子供達と一緒に想像の世界に入りこんでみませんか。
子供達は、そんなお父さんお母さんが大好きです。
きっと子供達のとびっきりの笑顔が見られることまちがいなしです!
いつものご飯を、お弁当箱につめて、テーブルではなく床の上に広げて食べるだけで、まさに気分はピクニック!いつもとは違う雰囲気に、話がはずみ、想像力も膨らみます。
新しいごっこ遊びに展開するかもしれません。
雨でも夜でもできる、おうちピクニック。是非、試してみて下さい。

 

投稿者: ゆいこどもクリニック

2018.08.17更新

今回は、先日本屋さんで一目ぼれして購入してきた絵本をご紹介します。
梅雨の一日、この絵本をきっかけに、お子さんと一緒に「住みたい家」の絵を描いて過ごすなんて、いかがでしょうか。

100かいだてのいえ

100かいだてのいえ
いわいとしお・さく
偕成社 1200円+税

星を見るのが大好きなトチくんに、ある日、こんな手紙が届きました。
「ぼくは、100かいだての家のてっぺんに住んでいます。遊びに来て下さい。」
「だれからだろう?おもしろそうだな!」
トチくんは、その家に行ってみることにしました。
「この家には、10階ごとにちがう動物がすんでいるんだよ。」
トチくんは、リスからどんぐりのジュースをもらって飲んだり、みつばちの部屋の模様替えを手伝ったりしながら、上へ上へと上がっていきます。次の階には、だれが住んでいるのでしょう?

きれいな色がたくさん使われている、とても楽しい絵本です。
各部屋が丁寧に描かれているので、一部屋一部屋じっくり眺めて、楽しんで下さい。
次はどんな部屋かしらと、わくわくします!
作者の岩井俊雄さんは、現在ふたりの娘さんの父親として、書籍やブログを通して親子の創造的な関係を広めようと精力的に発信している方です。
インターネットをされる方は、「みんなの100かいだてのいえ」で調べてみて下さい。
偕成社のHPでは、この本にちなんで、全国から「じぶんが住みたい家」や「動物たちが住んでいる楽しい家」の絵を募集し、100階建ての家を作る企画がありました。(もう募集は終了してしまいましたが。)
たくさんのお友達の描いた家がつながって素敵な作品になっています。
子どもの想像力、創造力って、無限大だなと思います。
のびやかな絵を描く子どもの心、力、大切にしたいですね。
この絵本は、無限の力を秘めたお子さんの想像力と創造力を高めてくれる一冊です。
ぜひ、お子さんと一緒にじっくりと絵を味わいながら、100階まで上がってみて下さい。
さらにこれを機に、お子さんと一緒に楽しい家を描いてみませんか。

他にもう一冊、「ちか100かいだてのいえ」が出ています。こちらも、とってもお勧めです!

 

投稿者: ゆいこどもクリニック

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