絵本紹介

2018.08.17更新

今回は、水曜日の午後に外来をして下さっている加◯宏◯先生
おすすめの一冊です。1967年発行なので、40年以上のロングセラーです。
きっと、こどもの時に読んでもらった記憶のある方もいらっしゃるのではないでしょうか(^.^)

だるまちゃんとてんぐちゃん

だるまちゃんとてんぐちゃん
加古里子 さく/え
福音館書店 743円+税

だるまちゃんは、お友達のてんぐちゃんが持っている
うちわやぼうしを見て、「いいものを持っているな。」と思い、家に帰って似たものを探します。
大きいだるまちゃんが出してくれるものは、確かにうちわやぼうしだけれど、でもだるまちゃんがほしいものとはちがいます。結局、だるまちゃん自身のユニークな発想で、これだというものを見つけます。
最後にだるまちゃんは、てんぐちゃんのトンボがとまる鼻がうらやましくて、大きいだるまどんにおねだりします。しかし、鼻と花を勘違いした大きいだるまどんは、赤くて長くてトンボでも蝶でもハチでもとまれる花をたくさんあつめてきてくれたのです。
「ちがうよ。ちがうよ。」とおこるだるまちゃんに、
「 ごめん。ごめん。これはおおまちがいのとんちんかん。」と、あやまる大きいだるまどん。
小さいだるまちゃんのために、家族みんなでおもちをついて、かたちのいい長い鼻をつくってくれました。果たして、この鼻にトンボはとまるのでしょうか。。。

だるまちゃんの思いつきが、子供ならではの発想で、とてもユニークです!

お父さんが絵本を読まれることも多いと思います。
我が家では、この絵本はお父さんが読む絵本でした。小さい娘は、この本を手にとると必ず父親のところに持っていきました。小さいだるまちゃんとてんぐちゃん、そして大きいだるまどんを上手に演じわけるので、楽しいようです。先日も4歳の姪っ子が、大変喜んで聞き入っていました。姪っ子は、だるまちゃんが見つけたうちわやぼうし、はきものを絵の中から探しては指さししていました。

ところで、最後に鼻と花を勘違いした大きいだるまどんは、おこって泣くだるまちゃんに、あたまをかきかきあやまります。そして、「そんなのは無理、無理。」 とは言わずに、小さいだるまどんのために、家族みんなでおもちをついて、希望をかなえてあげるのです。
もし私だったら、この大きいだるまどんのように、「 これはおおまちがいのとんちんかん。」 なんて言って、もう一度こどもと向き合ってあげられるかしら。
せっかく苦労して、こんなにたくさんの花を探してきてあげたのにと怒ってしまうのではないかしら。
親としては、大きいだるまどんの、ふところの大きさにつくづく感心してしまいます。
こんなお父さんだからこそ、小さいだるまちゃんは、のびのびした自由な発想の持ち主に育っているのかもしれません。大きいだるまどんのように、ふところ大きくおおらかに、こどもの好奇心を満たすための手助けができたらなと思います。

投稿者: ゆいこどもクリニック

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