今回は、あかちゃんが生まれてお姉ちゃんになった
なっちゃんのお話です。まだ小さいご兄弟を育てていらっしゃる
お母様は、自分の時間がないほど忙しく、また上のお子さんのことで
心配なことも多いと思います。
頑張っていらっしゃるお母さん達にエールを送りたいと思います(^^)v
ちょっとだけ
瀧村有子さく 鈴木永子え
福音館書店 800円+税
なっちゃんの おうちに あかちゃんが やってきました。
なっちゃんは おねえちゃんになりました。
パジャマに着替えるとき、うまくボタンがとまらないので、ママに手伝ってほしいけれど、ママはあかちゃんのお世話で忙しそうです。
なっちゃんは、じぶんひとりでがんばって、ちょっとだけ上手にボタンをとめることができました。
「ママ、“ちょっとだけ”だっこして・・・」
公園でひとり遊んで帰ってきたなっちゃんは、ねむい目をこすりながら、ママにお願いします。
「“ちょっとだけ”じゃなくて いっぱい だっこしたいんですけど いいですか?」
なっちゃんは ママの においを いっぱい かぎながら、いっぱい だっこしてもらいました。
最後のページでママにだっこされているなっちゃんの絵が印象的です。ママにだっこされているなっちゃんの安らかな表情。ママの少し丸みをおびた背中から、ママもまた、温かいなっちゃんの体を抱きしめて、ほっとしているように思います。
まだ上のお子さんが2-3歳で、二人目を出産されたお母様から、よく上のお子さんの赤ちゃんがえりについて、相談を受けます。どうしても赤ちゃんに手がかかるので、上のお子さんが自然とがまんしていることも多いかもしれません。けれども、この絵本を読むと思います。お兄ちゃんお姉ちゃんになった子には、試練もあるかもしれないけれど、きっとこの機会が成長のステップにもなるのだなと。
ぜひ赤ちゃんが眠っている時は、お兄ちゃんお姉ちゃんに、たっぷりママを独占させてあげて下さい。
ママのにおいをいっぱいかいで、いっぱいだっこしてもらうと安心するはずです。
忙しくて疲れているママにも、抱っこの時間は、癒しの時間になると思います。
ママも、わが子のやわらかい頬にふれ、わが子の汗のにおいをかいだら、疲れやイライラ、心配などいろいろな思いが、すーっと落ち着いてくると思います。
実は、私もまだよく娘を抱きしめています。もう大きくて重いですし、そのうち娘に嫌がられてしまいそうですが。疲れた時、娘を抱きしめると、ほっとします。あたたかい気持ちになります。
だっこは、子供にもママにも大切な癒しの時間だと思います。